お店が近づくと足を止めてしまう。受付で小刻みに震えている。お迎えのときに、ぐったり疲れた顔をしている。愛犬がトリミングを苦手にしている様子を見ると、飼い主さんも胸が痛みますよね。
トリミングが苦手な子は、決して珍しくありません。そして、理由を知り、少しずつ慣れていくことで、トリミングの日の負担を軽くしていくことはできます。この記事では、怖がりな子のために飼い主さんができることをご紹介します。
トリミングが苦手になる主な理由
知らない場所・知らない人
犬にとって、サロンは知らないにおいや音がたくさんある場所です。初めて会うトリマーに体を触られることに、不安を感じる子もいます。飼い主さんと離れることそのものが心細いという子も少なくありません。
ドライヤーやバリカンの音
ドライヤーの風や音、バリカンの振動は、慣れていない子にとっては大きな刺激です。特に顔まわりや耳の近くでは、音が大きく感じられます。
苦手な場所を触られる
足先、顔まわり、耳、しっぽなどは、触られるのを嫌がる子が多い場所です。爪切りや足裏のカットが苦手で、トリミング全体を嫌がるようになる子もいます。
じっとしている時間が長い
同じ姿勢でじっとしているのは、犬にとって疲れることです。待ち時間が長いと、不安な気持ちが大きくなることもあります。
過去の怖い経験
以前のトリミングで、痛い思いや怖い思いをした経験があると、サロン自体を警戒するようになることがあります。毛玉がたくさんある状態で長時間のお手入れをした、といったことがきっかけになることもあります。
苦手なサインを知っておこう
トリミングを不安に感じているとき、犬は次のようなサインを見せることがあります。
- 体が震える、しっぽを下げる・丸める
- 耳を後ろに倒す
- 舌でしきりに口のまわりをなめる、あくびを繰り返す
- お店の前で座り込む、引き返そうとする
- 飼い主さんにぴったりくっついて離れない
こうしたサインが見られたら、「わがまま」ではなく「不安を感じている」と受けとめてあげましょう。どんな場面でどんなサインが出るかをトリマーに伝えておくと、お手入れの進め方の参考になります。
お家でできる慣らし練習
体を触られることに慣れる
ふだんから、なでるついでに足先や耳、口元、しっぽなどを軽く触ってあげましょう。触ったらほめる、おやつをあげるなど、「触られるといいことがある」と覚えてもらうのがポイントです。
嫌がったら無理をせず、触れる時間を短くしたり、触りやすい場所から始めたりして、少しずつ慣らしていきます。たとえば足先なら、もも→ひざ→足首→足先と、体の中心から少しずつ近づけていくと、受け入れやすくなります。
ブラッシングを楽しい時間に
ブラッシングは、トリミングの練習にもなります。最初は数十秒から、愛犬がリラックスしているときに行いましょう。お家では、まずブラッシングを中心に。ご家庭で難しい部分は、サロンでお手伝いできます。
ドライヤーの音に少しずつ慣れる
お家でドライヤーを使うときに、離れた場所から弱い風で音を聞かせてみましょう。おやつをあげながら、少しずつ距離を縮めていきます。風を直接体に当てるのは、音に慣れてからで十分です。
お店の前を散歩コースに
通っているサロンが近い場合は、散歩のついでにお店の前を通るのもおすすめです。トリミングのない日にも近くを通ることで、「お店に行く=トリミング」というイメージがやわらぎます。
トリミング当日の過ごし方
事前にお散歩で発散
トリミングの前に軽くお散歩をしておくと、エネルギーが発散されて落ち着きやすくなります。排泄も済ませておけるので、サロンでの時間がスムーズになります。
送り出しはあっさりと
預けるときに「大丈夫?ごめんね」と何度も声をかけると、飼い主さんの不安が愛犬にも伝わってしまうことがあります。「行ってらっしゃい、あとでね」と明るく、あっさり送り出してあげましょう。
お迎えのときはたくさんほめる
お迎えのときは、「きれいになったね」「がんばったね」とたくさんほめてあげてください。帰り道に好きな公園に寄るなど、トリミングの後に楽しいことが待っていると、少しずつ印象が変わっていきます。
苦手な子のためのサロン選び
怖がりな子の場合、サロン選びも大切です。
| チェックポイント | 苦手な子にとってのメリット |
|---|---|
| 担当トリマー制 | 毎回同じ人が担当すると、顔を覚えて安心しやすい |
| 一頭ずつ向き合う施術 | その子のペースに合わせて進めやすい |
| 待ち時間が短い | 不安な時間が短くてすむ |
| 手で乾かすハンドブロー | 様子を見ながら風の強さや当て方を調整できる |
| 休憩をはさんでくれる | 疲れたときに無理をさせない |
サロン選びのポイントは、「所沢・東村山でトリミングサロンを選ぶときの7つのチェックポイント」の記事でもご紹介しています。
ステップを分けて慣れていく
トリミングが苦手な子は、一度ですべてを終わらせようとせず、段階を分けるのもひとつの方法です。
- シャンプーと基本のお手入れだけ:短い時間で終わる内容から始める
- 部分カットを追加:顔まわりや足まわりなど、少しずつカットの範囲を広げる
- 全身カット:サロンに慣れてきたら、好きなスタイルにも挑戦
苦手な部分(たとえば爪切り)を最後に回したり、途中で休憩をはさんだりと、順番を工夫するだけでも、愛犬の様子が変わることがあります。どんな順番がその子に合うかは、トリマーと相談しながら探していきましょう。
間隔をあけすぎないことも大切
「苦手だから」とトリミングの間隔をあけすぎると、毛が伸びたり毛玉ができたりして、次のトリミングに時間がかかってしまいます。時間が長くなるほど、苦手な子にとっては負担が大きくなります。
定期的に通うことで、サロンの雰囲気やトリマーにも慣れやすくなります。その子に合った間隔は、「トリミングの頻度はどのくらい?」も参考にしながら、トリマーと相談して決めていきましょう。
飼い主さんも、気にしすぎなくて大丈夫
愛犬がトリミングを苦手にしていると、「自分の慣らし方が悪かったのかな」と心配になる飼い主さんもいます。けれど、苦手になる理由はひとつではなく、飼い主さんのせいとは限りません。
大切なのは、苦手なことを無理に克服させることではなく、少しでも負担の少ない形で、清潔で快適な状態を保ってあげることです。トリマーと情報を共有しながら、その子にとっての「ちょうどいい」を一緒に見つけていきましょう。
できなかったことより、できたことに目を向けてみてください。「今日は震えが短かった」「爪切りが少しできた」といった小さな変化も、大切な一歩です。
よくあるご質問
毎回震えていて、かわいそうになります。
預ける瞬間は震えていても、飼い主さんが見えなくなると少しずつ落ち着く子もいます。サロンでの様子は、お迎えのときにトリマーに聞いてみてください。回を重ねるごとに、震える時間が短くなっていくこともあります。
苦手なことをされると、噛んでしまうことがあります。
予約のときに、どんなときに噛んでしまうかをお伝えください。事前にわかっていれば、その場面を避けたり、進め方を工夫したりできます。伝えていただくことが、愛犬を守ることにもつながります。
年をとってから、トリミングを嫌がるようになりました。
シニアになると、同じ姿勢を保つのがつらくなったり、音や変化に敏感になったりすることがあります。休憩をはさむ、内容を絞るなど、その子に合わせた進め方があります。「シニア犬のトリミング」もご覧ください。
スタッフ
まとめ
トリミングが苦手な子には、理由とサインを知り、お家での慣らし練習と段階を分けたトリミングで、少しずつ慣れてもらうことが大切です。無理に克服させようとせず、できたことに目を向けながら、トリマーと一緒にその子に合ったペースを見つけていきましょう。
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SKIPPYは担当トリマー制で、一人のトリマーが目の前の一頭に向き合うことを大切にしています。乾かすときは、様子を見ながら手で乾かすハンドブローを採用しています。「たくさん遊ぶ」「たくさんお話しする」を大切に、サロンを大好きな場所と感じてもらえるよう心がけています。
トリミングが苦手な子も、まずはお気軽にご相談ください。その子のペースに合わせて、少しずつ進めていきます。
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