「次はふんわりとした長めのスタイルにしてみたい」「耳の毛を長く伸ばしたい」「しっぽをふさふさにしたい」。そんなふうに、愛犬の毛を伸ばしてみたいと考えたことはありませんか。
毛を伸ばすときに悩みやすいのが、伸ばしている途中の時期です。「伸ばしたいからトリミングはお休みしたほうがいいの?」「中途半端な長さで、なんだかぼさっとして見える」と迷う飼い主様も多いのではないでしょうか。
実は、毛を伸ばしているあいだこそ、トリミングで「整える」ことが大切です。この記事では、毛を伸ばしたいときのトリミングの考え方と、伸ばしている途中もきれいに過ごすための整え方、オーダーのコツをご紹介します。
伸ばしているあいだもトリミングが大切な理由
「毛を伸ばしたいなら、しばらくトリミングに行かないほうがいいのでは」と考える方もいるかもしれません。けれど、トリミングをお休みしてしまうと、次のようなことが起こりやすくなります。
- 形がくずれて、ぼさっと見える:毛は全体が同じように伸びるわけではないので、そのままにしておくと形がくずれていきます
- 毛玉ができやすくなる:長くなった毛はからまりやすく、毛玉ができやすくなります。毛玉が広がると、伸ばしてきた毛を短く整えなければならないこともあります
- 目元や足裏が気になる:目にかかる毛や、肉球をおおう足裏の毛が伸びると、ワンちゃんも過ごしにくくなります
せっかく伸ばしてきた毛を、毛玉のために短くしなければならないのは、とてももったいないことです。伸ばしたいときこそ、トリミングで形を整えながら、少しずつ目標のスタイルに近づけていくのがおすすめです。
伸ばすときのトリミングは「切る」より「整える」
毛を伸ばしているあいだのトリミングは、長さを短くするのではなく、形を整えることが中心になります。
シャンプーとブローで毛並みを整える
シャンプーで汚れを落とし、ていねいにブローすることで、毛並みがそろい、ふんわりとした姿になります。伸ばしている途中でも、シャンプーとブローだけで見違えるようにきれいになることがあります。
伸びすぎた部分だけを整える
全体の長さはそのままに、飛び出した毛や、形をくずしている部分だけを整えます。全体の長さを保ちながら、シルエットをきれいにできます。
目元・足裏・お尻まわりはすっきり
目元、足裏、お尻まわりなど、伸ばすと過ごしにくくなる部分は、すっきり整えておきます。全体を伸ばしていても、こうした部分を整えておくだけで、清潔感のある姿を保てます。
伸ばしている途中の時期ごとの過ごし方
毛を伸ばす期間は、大きく3つの時期に分けて考えると、イメージしやすくなります。
はじめの時期:長さをそろえる
伸ばしはじめは、まず全体の長さをそろえることから始めます。この時期は、部分によって長さがばらばらになりやすいので、伸ばしたい部分は長さを残しつつ、ほかの部分と自然につながるように整えます。
途中の時期:形をくずさない
伸ばしている途中は、いちばんぼさっと見えやすい時期です。この時期は、伸びすぎた部分を整えて、形をくずさないことを大切にします。毛がからまりやすくなるので、お家でのブラッシングもいつもより気にかけてあげましょう。
目標に近づく時期:スタイルをつくる
毛がある程度の長さになったら、いよいよ目標のスタイルの形をつくっていきます。担当トリマーと仕上がりのイメージを確かめながら、少しずつ形を整えていきます。
| 時期 | サロンでの整え方 | お家でのケア |
|---|---|---|
| はじめの時期 | 全体の長さをそろえる | 毎日のブラッシング |
| 途中の時期 | 伸びすぎた部分を整えて形を保つ | からまりやすい部分をていねいにブラッシング |
| 目標に近づく時期 | 目標のスタイルの形をつくる | 仕上がりを保つブラッシング |
※伸びるスピードや毛質によって、期間や整え方は変わります。
伸ばすときに気をつけたいこと
からまりやすい部分を知っておく
耳のうしろ、わきの下、足の付け根、首輪やハーネスがあたる部分は、毛がからまりやすいところです。伸ばしているあいだは、こうした部分を重点的にブラッシングしてあげましょう。お家では、まずブラッシングを中心に。ご家庭でむずかしい部分は、サロンでお手伝いできます。
毛玉ができたら早めに相談
小さな毛玉でも、放っておくとまわりの毛を巻き込んで大きくなります。毛玉を見つけたら、無理にほどこうとせず、早めにサロンに相談してください。小さいうちなら、伸ばしている毛をできるだけ残して整えられることもあります。
季節も考えて
暑い季節に長い毛で過ごすのが心配なときは、伸ばす時期を季節に合わせて考えるのもひとつの方法です。いつ頃にどのスタイルにしたいか、担当トリマーと相談しながら計画を立てると安心です。
通う間隔は担当トリマーと相談
伸ばしているあいだに、どのくらいの間隔でトリミングに通うとよいかは、毛の伸び方や毛質によって違います。その子に合った間隔を、担当トリマーと相談して決めましょう。
オーダーのコツ
「伸ばしたい」とはっきり伝える
いちばん大切なのは、「これから毛を伸ばしたい」とはっきり伝えることです。担当トリマーがそのことを知っていれば、長さを残しながら整える方法を考えられます。
目標のスタイルと時期を伝える
「来年の春までに、耳を長く伸ばしたい」「冬にはふんわりしたスタイルにしたい」など、目標のスタイルといつ頃までにという時期を伝えると、そこから逆算して整え方を考えられます。目標のスタイルの写真があれば、ぜひ見せてください。
どこを伸ばして、どこを整えるか
「体は伸ばしたいけれど、顔まわりはすっきりさせたい」「耳としっぽだけ伸ばしたい」など、伸ばしたい部分と整えたい部分を分けて伝えると、イメージが伝わりやすくなります。部位ごとのスタイルについては「耳・しっぽ・足先のカットで愛犬の印象が変わる」もご覧ください。
長さは数字で
「前回より〇ミリ長く残したい」と数字で伝えると、少しずつ伸ばしていく計画が立てやすくなります。くわしくは「犬のカットの長さは何ミリがいい?」をご覧ください。
よくあるご質問
伸ばしている途中で、毛玉のため短くなることはありますか?
毛玉が広い範囲にある場合は、ワンちゃんの負担を考えて短く整えることがあります。その場合も、施術の前に状態をお伝えし、ご相談してから進めます。伸ばしているあいだは、毛玉ができる前にサロンで整えておくと安心です。
伸ばすときもシャンプーコースでいいですか?
はい、シャンプーとブローだけでも毛並みが整い、伸ばしている途中もきれいに過ごせます。目元や足裏などの部分ケアも、伸ばしているあいだにはおすすめです。コースの違いは「シャンプーコースとカットコースの違いと選び方」でご紹介しています。
どのくらいで目標の長さになりますか?
毛の伸びるスピードは、犬種や毛質、季節によって違うので、一概には言えません。担当トリマーに目標のスタイルを伝えていただければ、その子の伸び方をみながら、おおよその目安をお伝えします。
スタッフ
まとめ
毛を伸ばしたいときこそ、トリミングで形を整えることが大切です。トリミングをお休みすると、形がくずれたり、毛玉ができたりして、かえって短くしなければならないこともあります。伸ばしているあいだは「切る」より「整える」を中心に、目元や足裏などはすっきりさせながら、少しずつ目標のスタイルに近づけていきましょう。「伸ばしたい」とはっきり伝え、目標のスタイルと時期を担当トリマーと共有しておくと安心です。
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