犬のカットの長さは何ミリがいい?|長さ別の見た目と、伝え方のコツ

トリミングの予約のとき、「短めでお願いします」「少し長めに残してください」と伝えたことはありませんか。

実は、この「短め」「長め」という言葉は、人によって思い浮かべる長さがかなり違います。飼い主様にとっての「短め」が1センチほどでも、トリマーにとっては5ミリくらいを思い浮かべることもあります。その小さなずれが、「思ったより短くなってしまった」という行き違いにつながることがあります。

そこでおすすめなのが、「何ミリ」という数字で長さを伝える方法です。この記事では、カットの長さごとの見た目の違いや、伸びたときの姿、オーダーのときの伝え方をご紹介します。

「短め」「長め」が伝わりにくい理由

「短め」「長め」は、とても便利な言葉です。けれど、その基準は人によって違います。

  • いまの長さから見た「短め」:伸びている毛を基準にして「少し短く」と考える方もいます
  • 前回の仕上がりから見た「短め」:前回のトリミング直後の姿を基準に考える方もいます
  • ほかの子の姿から見た「短め」:お散歩で会った子や、写真で見た子を思い浮かべる方もいます

どれも自然な考え方ですが、基準が違えば、同じ「短め」でも仕上がりの長さは変わります。トリマーも、飼い主様の思い浮かべている長さを想像しながらカットしますが、言葉だけではどうしても限界があります。

そこで役に立つのが数字です。「体は8ミリで」と伝えれば、飼い主様とトリマーのあいだで、長さのイメージがぴたりとそろいます。

「何ミリ」はどこの長さのこと?

トリミングでいう「何ミリ」は、カットしたあとに体に残る毛の長さのことです。主に、体(胴まわり)の長さを指して使います。

バリカンで整える長さ

体の毛を短めに整えるときは、バリカンに長さを決める部品(アタッチメント)をつけて刈っていきます。部品の種類によって、3ミリ、6ミリ、9ミリ、13ミリといったように、残る毛の長さが決まります。全体を同じ長さにそろえやすいのが特徴です。

ハサミで整える長さ

もう少し長く残したいときや、ふんわりとした丸みをつけたいときは、ハサミで整えます。ハサミのカットは、部位ごとに長さを少しずつ変えて、立体的なシルエットをつくれるのが特徴です。

体と顔・足は別に考える

「何ミリ」は体の長さを指すことが多く、顔まわりや足、しっぽは別に長さや形を決めるのが一般的です。たとえば「体は8ミリ、足は少しふんわり、顔は丸く」というように、部位ごとに伝えると、イメージがより正確に伝わります。顔まわりのスタイルについては「顔まわりのカットで愛犬の印象はこんなに変わる」でもご紹介しています。

長さ別の見た目の違い

同じ犬種でも、残す毛の長さによって見た目の印象は大きく変わります。ここでは、長さの目安ごとの見た目をご紹介します。毛質や毛量によって見え方は変わるので、あくまで目安として参考にしてください。

1〜3ミリ:とても短い

地肌が透けて見えるくらいの、とても短い長さです。体のラインがはっきり見え、すっきりとした印象になります。毛玉が多いときなどに、この長さになることもあります。毛が少ない分、見た目の印象がふだんとかなり変わるので、はじめての方は少し驚かれるかもしれません。

5〜9ミリ:短め

地肌はあまり見えず、体にぴったりと沿った毛が残る長さです。すっきりしながらも、毛のやわらかさは感じられます。お手入れのしやすさと見た目のバランスがよく、多くの飼い主様に選ばれている長さです。

10〜15ミリ:ほどよい長さ

毛のふんわり感が出てくる長さです。触ったときのやわらかさもあり、ぬいぐるみのような雰囲気に近づきます。体のラインもほどよく見えるので、かわいらしさとすっきり感のどちらも楽しめます。

20ミリ以上:長め

ふんわりとした丸みのあるシルエットをつくれる長さです。ハサミで形を整えることが多く、スタイルの幅が広がります。そのぶん、毛がからまりやすくなるので、お家でのブラッシングがより大切になります。

長さの目安見た目こんな方に
1〜3ミリ地肌が透けて見えるくらい。体のラインがはっきり毛玉が多いときなど
5〜9ミリ体に沿ってすっきり。やわらかさも残るすっきりとお手入れしやすくしたい
10〜15ミリふんわり感が出て、ぬいぐるみのような雰囲気かわいらしさとすっきり感のどちらも
20ミリ以上丸みのあるシルエット。スタイルの幅が広いふんわりした姿を楽しみたい
カットの長さと見た目の目安

※毛質や毛量、犬種によって見え方は変わります。

伸びたときの姿も考えておく

長さを決めるときに、ぜひ一緒に考えておきたいのが「伸びたときの姿」です。

毛が伸びるスピードは、子によって違う

ワンちゃんの毛が伸びるスピードは、犬種や毛質、年齢、季節によって違います。1か月でぐんと伸びる子もいれば、ゆっくり伸びる子もいます。同じ長さにカットしても、次のトリミングまでの姿は子によって変わります。

短くするほど長持ちするわけではない

「短くしておけば、次のトリミングまで長くもつのでは」と考える方もいます。たしかに伸びきるまでの時間は長くなりますが、短く刈った毛は伸びはじめると形がくずれやすく、途中でぼさっとした印象になることもあります。また、伸びる途中の毛はからまりやすいので、間があきすぎると毛玉ができやすくなります。

次のトリミングの時期と合わせて考える

「次のトリミングのときに、ちょうどよい長さになっているように」と考えると、長さを決めやすくなります。次の予約までの間隔や、その間にどんな姿で過ごしたいかを担当トリマーに伝えて、一緒に長さを決めましょう。通う間隔は、その子の毛の伸び方や過ごし方に合わせて、担当トリマーと相談して決めるのがおすすめです。

季節や過ごし方で考える長さ

その子に合った長さは、季節や毎日の過ごし方によっても変わります。

  • 暑い季節:すっきりした長さを選ぶ方が多くなります。ただし、短くしすぎると地肌が見えやすくなるので、どのくらいにするかは担当トリマーと相談しましょう
  • 寒い季節:少し長めに残して、ふんわりとした姿を楽しむ方が多くなります
  • お散歩が多い子:草むらや雨の日のお散歩が多い子は、足やお腹まわりを短めにすると汚れが落としやすくなります
  • 抱っこが多い子:体のやわらかさを楽しみたいときは、ほどよい長さを残すのもおすすめです

季節ごとのトリミングの考え方は「季節ごとのトリミング活用法」も参考にしてください。

長さを伝えるときのコツ

1. 数字と写真をセットで伝える

いちばん伝わりやすいのは、「何ミリ」という数字と、仕上がりのイメージ写真をセットで伝える方法です。数字だけでは見た目が想像しにくく、写真だけでは長さがわかりにくいことがあります。両方あれば、イメージのずれがぐっと少なくなります。

2. 前回の仕上がりを基準にする

前回のトリミングの仕上がりが気に入っていたら、「前回と同じ長さで」と伝えるのが確実です。担当トリマー制のサロンなら、前回のカットの記録をもとに、同じ長さに整えることができます。少し変えたいときは「前回より少し短めに」ではなく、「前回より2ミリ短く」と数字で伝えると、より正確です。

3. 部位ごとに伝える

体、足、顔、耳、しっぽなど、部位ごとに長さや形を伝えると、仕上がりのイメージがより正確になります。全部を決めるのがむずかしいときは、「体の長さ」と「顔の形」だけでも伝えておくと、ずいぶん違います。カットの用語がわからないときは「トリミングのオーダーで迷わない|カット用語集」を参考にしてください。

4. わからないときは、迷っていることをそのまま伝える

「何ミリがいいのかわからない」というときは、遠慮なくそのままお伝えください。お手入れのしやすさ、見た目の好み、季節など、大切にしたいことを伝えていただければ、担当トリマーがその子に合った長さをご提案します。

5. 仕上がりの写真を残しておく

トリミングのあとに、正面・横・上からの写真を撮っておくと、次のオーダーのときにとても役立ちます。「この長さがよかった」「次はもう少し長めに」と、写真を見ながら伝えられます。撮り方のコツは「トリミング後の愛犬をスマホで可愛く撮るコツ」でご紹介しています。

よくあるご質問

毛玉があると、希望の長さにできないことはありますか?

あります。毛玉が体の広い範囲にあると、毛玉をほどくのではなく、短く刈って取りのぞくほうが、ワンちゃんの負担が少ないことがあります。その場合は、ご希望より短い長さになることがあります。施術の前に毛の状態をお伝えし、ご相談してから進めますのでご安心ください。

一度短くしたら、長いスタイルに戻すのに時間がかかりますか?

毛の伸び方によりますが、長めのスタイルに戻すには時間がかかることがあります。伸ばしている途中も形を整えながら過ごせるので、担当トリマーに「これから伸ばしたい」と伝えておくと安心です。くわしくは「毛を伸ばしたいときのトリミング」をご覧ください。

サロンによって「8ミリ」の長さは違いますか?

バリカンの部品の種類や、ハサミで整えるかどうかによって、同じ数字でも仕上がりの見え方が少し違うことがあります。はじめてのサロンでは、数字に加えて写真も見せると安心です。

SKIPPY
スタッフ
スタッフからのひとこと「短め」という言葉ひとつでも、飼い主様によって思い浮かべる長さはさまざまです。SKIPPYでは、長さを感覚の言葉ではなく、できるだけ具体的に確かめ合うことを大切にしています。「何ミリがいいかわからない」というご相談も大歓迎です。その子にいちばん似合う長さを、一緒に見つけていきましょう。

まとめ

トリミングの長さは、「短め」「長め」という言葉より、「何ミリ」という数字で伝えると、イメージのずれが少なくなります。長さによって見た目の印象は大きく変わり、伸びたときの姿も変わります。季節や過ごし方、次のトリミングまでの期間も考えながら、数字と写真をセットで伝えて、担当トリマーと一緒にその子に合った長さを決めていきましょう。

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