「最後は、いちばんきれいな姿で見送ってあげたい」。愛犬を亡くした飼い主さんから、そんなお声をいただくことがあります。
闘病や介護の時期が長かった子は、思うようにシャンプーやトリミングに行けず、毛が伸びたり、汚れが気になったりしていることも少なくありません。そんなときの選択肢のひとつが「エンジェルケア」です。
この記事では、エンジェルケアの内容や、動物病院とトリミングサロンでできることの違い、依頼するときの流れをご紹介します。
エンジェルケアとは
エンジェルケアとは、亡くなった後に体を清め、姿を整えてあげるケアのことです。もともとは人の医療や介護の現場で使われてきた言葉で、ペットの世界でも広く使われるようになりました。
エンジェルケアには、大きく分けて2つの目的があります。
- 体を保つため:体液が出てくるのを防いだり、体を清潔にしたりして、火葬までの時間を穏やかに過ごせるようにする
- 姿を整えるため:毛並みや表情を整え、元気だった頃の姿に近づけて送り出す
前者は主に動物病院が、後者はトリミングサロンが得意とする分野です。
動物病院でのエンジェルケア
入院中や通院中に亡くなった場合、動物病院でエンジェルケアをしてもらえることがあります。
代表的なのは、口や鼻、肛門などに綿を詰めて、体液が出てくるのを防ぐ処置です。あわせて、体を拭いてきれいにしたり、点滴や包帯のあとを整えたりしてくれることもあります。
処置の内容や料金は病院によって異なります。病院で亡くなった場合は、その場で「どんなケアをしてもらえるか」を聞いてみるとよいでしょう。
トリミングサロンでのエンジェルケア
トリミングサロンの中には、亡くなった子のエンジェルケアに対応しているお店もあります。サロンならではのケアは、毛並みや見た目をきれいに整えることです。
内容はお店や体の状態によって異なりますが、たとえば次のようなケアがあります。
- シャンプー(体の状態によっては、部分洗いや拭き取りで対応)
- ドライヤーで乾かし、毛並みをふんわり整える
- ブラッシングで毛玉やもつれをほどく
- 顔まわりや足まわり、お尻まわりのカット
- 爪や足裏の毛を整える
- 形見として残す毛のカット
介護中は寝ている時間が長く、体の片側の毛がつぶれていたり、毛玉ができていたりすることがあります。ていねいにブローしてあげるだけでも、毛がふわっと立ち上がり、表情まで明るく見えるものです。
動物病院とトリミングサロンの違い
| 動物病院 | トリミングサロン | |
|---|---|---|
| 主な目的 | 体を保つ | 姿を整える |
| 主な内容 | 綿を詰める処置、体の拭き取り | シャンプー、ブロー、ブラッシング、カット |
| 依頼する場面 | 病院で亡くなったとき | ご自宅で安置した後など |
どちらか一方だけでなく、病院で処置をしてもらった後に、サロンで毛並みを整えるという組み合わせもできます。
お家でできるエンジェルケア
サロンや病院に頼まなくても、お家でしてあげられるケアもあります。
- 手足をやさしく曲げて、眠っているような姿勢にする
- まぶたと口を閉じる
- 固く絞ったタオルで、顔まわりやお尻まわりを拭く
- ブラシやコームで毛並みを整える
- 体の下にペットシーツやタオルを敷き、保冷剤で冷やす
濡らしすぎると体が傷みやすくなるため、お家でのシャンプーは避けたほうが安心です。しっかり洗ってあげたい場合は、乾かすところまで手早くできるサロンに相談してみてください。
亡くなった直後にやることは、「愛犬が亡くなったら最初にやること」の記事でくわしくまとめています。
トリミングサロンに依頼するときの流れ
一般的な流れは次のとおりです。
- 電話で相談する:まずはお店に連絡し、エンジェルケアに対応しているか、いつ伺えるかを確認します。
- 安置したまま連れて行く:保冷剤で冷やした状態で、ペットシーツやタオルを敷いた箱やバスケットに寝かせて来店します。
- ケアをしてもらう:体の状態を見ながら、シャンプーやカットで整えてもらいます。
- お迎え:きれいになった姿で、ご自宅に戻ります。
火葬の日程が決まっている場合は、そこから逆算して予約を入れましょう。体の状態が変わる前に、できるだけ早めにご相談いただくのがおすすめです。
依頼するときに伝えておきたいこと
- 犬種・体重・年齢
- 亡くなった日時と、安置の状態(冷やしているか)
- 床ずれや傷、包帯、手術のあとなど、体の状態
- 仕上がりのイメージ(「いつものカットで」「元気だった頃のように」など)
- 形見として毛を残したいかどうか
- 首輪やリボンなど、つけてあげたいものがあるか
元気だった頃の写真を持って行くと、トリマーもイメージをつかみやすくなります。
来店するときの運び方
- 体がおさまる箱やバスケットに、ペットシーツとタオルを重ねて敷く
- 保冷剤をタオルで包み、お腹と頭のまわりに添える
- 車で運ぶ場合は、エアコンで車内を涼しくし、直射日光が当たらない場所に置く
- 移動中に揺れないよう、箱のまわりをタオルやクッションで固定する
- 上からは薄手のタオルを1枚かけてあげる程度にする
小型犬の場合は、抱っこして連れて来られても大丈夫です。そのときも、体の下にペットシーツを1枚あてておくと安心です。
ケアのあとに知っておきたいこと
体の状態によっては、ご希望どおりにできない部分があることもあります。たとえば、傷や床ずれのまわりは無理に洗わず、そっと拭き取るだけにとどめることがあります。その子の体にとっていちばんよい方法を、トリマーがご相談しながら進めます。
ケアが終わった後も、火葬までは引き続き保冷剤で冷やして安置しましょう。きれいに整えた毛並みが乱れないよう、保冷剤はタオルで包んでから添えてあげてください。
元気なうちに考えておくという選択
シニアの子や、闘病中の子と暮らしている飼い主さんの中には、「そのときが来たら、どうしてあげたいか」を元気なうちに考えておく方もいます。考えたくないことかもしれませんが、いざというときに慌てず、その子との時間を大切にできるという面もあります。
- お願いしたいペット霊園や火葬の方法
- エンジェルケアを頼めるお店
- 形見に残したいもの(毛、首輪、写真など)
ふだんのトリミングのときに、担当トリマーに「エンジェルケアもお願いできますか」と聞いておくだけでも十分です。元気なうちのトリミングも、大切な思い出のひとつになります。シニア犬のトリミングについては「シニア犬のトリミング」の記事でご紹介しています。
よくあるご質問
亡くなってから、どのくらいまでお願いできますか?
お店によって異なります。SKIPPY東久留米店では、亡くなってから2日以内の子のケアをお受けしています。体の状態は時間がたつほど変わるため、どのお店にお願いする場合も、火葬の日程を決める前に早めに相談しておくと安心です。
死後硬直が始まっていても、ケアしてもらえますか?
体が硬くなっていても、姿勢に合わせてケアできることが多いです。体の状態によってできる内容は変わるため、まずは電話で状況をお伝えください。
全身シャンプーは必ず必要ですか?
必ずしも必要ではありません。汚れが気になる部分だけを洗ったり、拭き取りとブラッシングだけで整えたりすることもできます。
闘病中に毛がかなり伸びてしまいました。
伸びた毛も、カットで元気だった頃のスタイルに近づけることができます。毛玉が多い場合は、短めに整えて見た目をすっきりさせることもあります。
ケアのあいだ、家族が付き添うことはできますか?
お店によって対応が異なります。そばで見守りたい場合は、予約のときに相談してみてください。
スタッフ
まとめ
元気な頃、トリミングから帰ってきた愛犬を見て「可愛くなったね」と声をかけた日があったと思います。エンジェルケアは、そのいつもの姿で送り出してあげるための、最後のお手入れです。
きれいに整えられた姿は、お別れに来てくれた家族の心にも、やさしい記憶として残ります。迷ったときは、どうぞ一人で抱え込まず、身近な動物病院やトリミングサロンに相談してみてください。
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エンジェルケアのご相談は SKIPPY東久留米店へ
SKIPPY東久留米店では、亡くなった子のエンジェルケアに対応しています。
東久留米店のトリマーが、元気だった頃のスタイルやご家族のご希望を伺いながら、最後までやさしくお手入れします。形見の毛を残したい方は、そのカットもお手伝いします。
- 対応店舗:SKIPPY東久留米店
- 対象:亡くなってから2日以内の子
- 料金:通常のトリミング料金と同じです
- お時間:ご来店の時間・所要時間はご相談ください
ご相談は東久留米店までご連絡ください。連絡先は東久留米店のサイトをご覧ください。体の状態は時間とともに変わるため、できるだけ早めのご連絡をおすすめします。
「こんなお願いをしてもいいのかな」と迷われる必要はありません。最後の時間を大切にしたいというお気持ちに、できるかぎり寄り添います。
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