「賃貸だけど、犬と一緒に暮らしたい」。そう考える方は少なくありません。ペットと暮らせる賃貸物件は増えていますが、「ペット可」と書かれていても、犬の大きさや頭数に条件があったり、退去時の費用が取り決められていたりすることもあります。
お迎えしてから「契約では飼えない大きさだった」とならないよう、事前の確認が大切です。この記事では、賃貸住宅で犬を飼う前に確認しておきたいことと、暮らしながら気をつけたいことをご紹介します。
「ペット可」と「ペット相談可」の違い
| 表示 | 意味 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| ペット可 | ペットと暮らすことが前提の物件 | 犬の大きさや頭数の制限、追加の費用 |
| ペット相談可 | 大家さんや管理会社の判断で飼育が認められることがある | 許可の条件と、書面での取り決め |
「ペット相談可」の場合、犬種や大きさによっては許可が出ないこともあります。口頭で「大丈夫」と言われても、必ず書面で確認しておきましょう。
契約前に確認したいこと
飼える犬の条件
- 犬の大きさ(「小型犬のみ」「体重○kgまで」など)
- 飼える頭数
- 犬種の制限があるか
- 飼い始めるときの届出や、写真の提出が必要か
子犬を迎える場合は、成犬になったときの大きさで条件を満たすかどうかも確認しておきましょう。
費用に関すること
- ペットを飼うことによる敷金の上乗せや、賃料の追加があるか
- 退去時の原状回復やクリーニングについて、特別な取り決め(特約)があるか
特約には、「退去時に壁紙を全面張り替える」といった内容が書かれていることもあります。わからないことは契約前に管理会社に質問しておきましょう。費用全体の考え方は「犬を飼うのにかかる費用」でご紹介しています。
共用部分のルール
マンションやアパートでは、共用部分でのルールが決められていることがあります。
- エレベーターや廊下では抱っこかキャリーに入れる
- ペット用のエレベーターボタンや足洗い場の使い方
- ベランダでの過ごし方
今の部屋が「ペット不可」の場合
ペット不可の物件で、無断で犬を飼うことは契約違反になります。退去を求められたり、費用を請求されたりする可能性もあり、そうなれば犬にとっても大きな負担になります。今の部屋で飼えない場合は、管理会社に相談するか、ペットと暮らせる部屋への引っ越しを検討してからお迎えしましょう。
お部屋の傷や汚れを防ぐ工夫
退去時の費用をおさえるためにも、お部屋を守る工夫をしておきましょう。
| 場所 | 起こりやすいこと | 対策の例 |
|---|---|---|
| 床 | 爪のひっかき傷、トイレの失敗 | マットやタイルカーペットを敷く |
| 壁の下のほう | かじり、ひっかき | 保護シートを貼る |
| 柱やドア | かじり、爪とぎ | カバーをつける、ゲートで区切る |
| トイレまわり | においやシミ | 広めのトレーと防水マットを使う |
特に子犬のころは、かじったりトイレを失敗したりすることが多い時期です。お部屋づくりのポイントは「犬を迎える前のお部屋づくり」でくわしくご紹介しています。
こまめに爪を切っておくと、床や壁の傷もつきにくくなります。爪切りは、トリミングの基本のお手入れにも含まれています。
鳴き声や足音への配慮
集合住宅では、音のトラブルにも気をつけたいところです。
- 床にマットやラグを敷いて、走り回る音をやわらげる
- 窓や玄関の近くに居場所をつくらない(外の音や人に反応しやすくなるため)
- 留守番のあいだの様子を、カメラなどで確かめておく
早朝や夜のお散歩のときは、共用部分での話し声や足音にも気を配りましょう。
抜け毛とブラッシングのマナー
集合住宅で意外と多いのが、抜け毛に関するトラブルです。
- ベランダでブラッシングしない:抜け毛が風で飛んで、隣の洗濯物についてしまうことがあります。ブラッシングは室内で行いましょう。
- 共用部分に毛を残さない:エレベーターや廊下で抜け毛が落ちないよう、抱っこやキャリーで移動すると安心です。
- 換毛期は特にこまめにケア:柴犬やコーギーのようなダブルコートの犬種は、春と秋にたくさんの毛が抜けます。
換毛期にサロンで下毛をしっかり取り除いてもらうと、お部屋や共用部分に落ちる毛をずいぶん減らせます。毛のタイプについては「毛のタイプで変わるトリミングの手間と頻度」をご覧ください。
ご近所とのよい関係づくり
犬を迎えたら、同じ建物の方に会ったときにあいさつをしておくと、もしものときにも相談しやすくなります。犬が苦手な方もいるので、エレベーターで乗り合わせたときは、犬を抱っこして壁側に寄るなどの配慮も大切です。
退去のときに気をつけたいこと
- 契約書の特約をもう一度確認する
- 抜け毛をできるかぎり掃除しておく
- 傷や汚れの状態を、管理会社と一緒に確認する
入居したときに、お部屋の状態を写真で残しておくと、退去時に「もともとあった傷かどうか」を確認しやすくなります。引っ越しのときの手続きは「犬を迎えたら必要な手続き」でご紹介しています。
賃貸で犬を飼う前のチェックリスト
- 「ペット可」か「ペット相談可」かを確認した
- 犬の大きさ・頭数・犬種の条件を確認した(成犬時の大きさも)
- 飼育の許可を書面でもらった
- 敷金や賃料の追加、退去時の特約を確認した
- 共用部分のルールを確認した
- 入居時のお部屋の状態を写真で残した
- 床や壁の保護対策をした
- ブラッシングは室内で行うことを家族で共有した
物件探しのときに見ておきたいポイント
これからペットと暮らせる物件を探す場合は、契約条件のほかに、次のような点も見ておくと暮らしやすくなります。
- 周辺の環境:お散歩できる道や公園が近くにあるか
- 通えるお店の距離:動物病院やトリミングサロン、ペットホテルに通いやすいか
- 床の素材:滑りにくい床や、傷や汚れに強い床か
- 音の伝わり方:上下左右の部屋との壁や床のつくり
- ペット用の設備:足洗い場やリードフックなどがあるか
- 階段やエレベーター:抱っこでの移動がしやすいか
ペットと暮らす人が多い建物なら、お互いさまの気持ちで過ごしやすいという面もあります。
管理会社への伝え方
飼育の相談や届出をするときは、犬種、大きさ(成犬時の体重の目安)、頭数を正確に伝えましょう。後から「聞いていた大きさと違う」とならないようにすることが、安心して暮らし続けるための第一歩です。
許可の内容は、口頭ではなく書面でもらっておくと安心です。将来、頭数を増やしたいときや、犬種を変えるときも、必ず事前に相談しましょう。
よくあるご質問
小型犬なら、ペット不可の物件でも大丈夫ですか?
犬の大きさにかかわらず、ペット不可の物件では飼うことはできません。必ず契約内容を確認し、必要に応じて管理会社に相談しましょう。
契約後に犬を迎えることになった場合は?
ペット可の物件でも、飼い始めるときに届出が必要な場合があります。お迎えの前に、管理会社に確認しておきましょう。
抜け毛を減らす方法はありますか?
毎日のブラッシングで抜けた毛を取り除いておくことがいちばんの対策です。換毛期には、サロンのシャンプーとブローで下毛をまとめて取り除くと、お家の中の抜け毛がぐっと減ります。
スタッフ
まとめ
賃貸で犬を飼うときは、「ペット可」の条件、費用や特約、共用部分のルールを契約前に確認し、許可は必ず書面でもらっておきましょう。暮らし始めてからは、傷や汚れ、鳴き声、抜け毛への配慮を心がけることで、ご近所とも気持ちよく過ごせます。
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